現在使用しているパソコンは、2016年に自作したものです。
スペックは、第6世代のCore i7、メモリ32GB、480GB SSD(SATA)+1TB HDD(2.5inch SATA)。メモリを多く積んでいることとSSDを使用しているので、スペック的には満足、仕事で使っている分にはまったく問題ない状態で、まだまだしばらくはこのまま使用を継続しようと考えていました。
Windows11発表
最近、Windows11が今年後半にリリースされるニュースを目にしました。
最新OSにしても今のスペックで全然問題ないだろうと高を括っていました。Microsoftから自分のPCがWindows11の適合性を確認するアプリケーションがダウンロードできなくなったので、WhyNotWin11というアプリケーションをダウンロードして実行してみたところ・・・
※キャプチャした画像を掲載しようと思いましたが、すでに新しいPCに切り替えてしまっているのでご容赦を。
赤い “×”(バツ)がついている項目があって、Windows11が動かないといわれています・・
バツになったのは、以下の2つの項目です。
- CPU互換性
- TPMバージョン
CPUは先に書いた通り第6世代 Core i7(Core i7-6700K)。こ、このスペックでも対応できない!?
日進月歩している今の世で、数年前となると大昔のCPUってことなのでしょうかね・・
対応CPUリストに掲載されていませんでした。残念。
仕事柄、最新のOSには触れておきたい・・・単なる興味本位です。結局、Windows11が稼働可能なスペックで久しぶりにPCを自作することにしました。
極力出費を抑えるように考えれば、マザーボードとCPUだけの交換でWindows11に対応できそうです。
旧PCスペック
- CPU Intel Core i7-6700K(要交換)
第6世代のCPU(4コア8スレッド 8MBキャッシュ)なので、対応リストには掲載されておらず、このままではWindows11は動きません。CPUを新しいものにするとソケット形状が変わりますので、マザーボードも変更する必要があります。 - マザーボード GIGABYTE GA-H170N-WIFI(要交換)
GIGABYTEの発表では、100シリーズは対応していないようです。もっともCPUを変更に伴いソケット形状が変更になるのでマザーボードも交換しないとダメです。 - ストレージ SATA SSD(480GB)+2.5インチHDD(1TB)
SATA接続でも新OSに対応可能なので、そのまま使用可能です。 - メモリ DDR4-SDRAM 2133MHz 32GB
最近のDDR4に比べれば転送速度は多少見劣りするものの新OSには対応可能でしょう。 - OS Windows10 Pro
SSDをそのまま利用しますので、OSもそのまま使用します。
ただ、アクティベーションをし直す必要があるかもしれません。 - 電源・PCケース
私はPCでゲームはしません。別付けビデオカードも使用しません。
ビジネスユース&趣味で写真管理をする程度なので500Wもあれば十分です。 - モニタ
もちろん、これも継続して使用します。
新PCスペック
旧PCスペックから交換が必要なものはCPUとマザーボードです。この2つであれば、合計して約4~5万円でWindows11に対応できそうです。
しかし・・・私は新しい物好き。2~3日悩んだ結果、結局はすべてを新しくすることにしました。
スペックは・・前と同程度では新調する意義がありません。
とはいえ、前述のように私はゲームはしませんし、使っても写真の管理やレタッチをする程度。グラフィックスもCPU内蔵のもので十分です。但し、メモリは余裕を持たせるのがベスト。
予算は頑張っても10万円。色々ネットで物色した結果は予算を大幅にオーバー。旧PCを使用することはあきらめてWindows10はライセンスを移行し、Officeの最新版を諦め、電源は未使用のものがあるのでそれを使うことにした結果何とかなりました。
- CPU Intel Core i7-10700K 3.8万円
値段が落ち着いている10世代のCPUを敢えて選択しました。
同じCore i7でも、8コア16スレッド、キャッシュ16MB。いやぁ、たった数年でコアもスレッドもキャッシュも倍。タスクマネージャーで表示されるCPUグラフが16も表示されるの!?
ちょっとワクワクします。 - マザーボード GIGABYTE H470 DS3H 1.0万円
コストパフォーマンスが良さそうなマザーボードを探していたらこのボードに出逢いました。実は、旧PCのマザーボードのフォームファクタはMiniITX、このマザーボードはMicroATX。旧PCは『可能な限りコンパクト』というコンセプトで作りました。
新PCもそのコンセプトにしようかとも思いましたが、小さくてかえって面倒なことがあり、選択肢が多くなると思われるMicroATXにしました。 - ストレージ NVMe PCIe Gen.3 X4 M.2 1TB 1.3万円
随分と安くなりました。旧PCを自作した頃は容量も小さく、とても手の出ない値段でした。
SATAより数倍以上速いらしい。SATA接続のSSDでも十分速いと思っているので、体感できるかは??ですが。
1TBあるとはいえ、写真を大量に置くのには適しませんので、またまた使っていない3TB HDDがあるので、それも実装しちゃいます。合計4TB! - メモリ DDR4-SDRAM 32GB×2 64GB 3.3万円
さらに・・・使っていない16GB(2666MHz DDR4-SDRAM)が手元にあるので、それも使います。新たに購入するメモリはオーバークロックで動作する様ですが、そこまでのスペックは望んでいないので、16GBのクロックで動作させます。
合計メモリ容量は80GB(64GB+15GB)。昔のHDDやSSDの容量ですね。 - OS Windows10 Pro
前述の通り、新PCを『追加』するのは諦めて、新PCに移行することにします。 - 電源、PCケース 1.2万円(PCケース)
電源は前述の通り未使用の500W電源がありますのでそれを使用することにします。
PCケースは、最近流行のLED付のミドルタワーを選択しました。色は黒だと何故か安っぽく見えるので白を選択しました。 - その他 0.3万円
LED付のPCケースにしたので、CPUファンもLED付のものを購入しました。
合計で9.9万円。ギリギリ。
部品がすべてそろったところで組み立てました。
早速電源ON!
はやる気持ちを抑えながら、早速電源ボタンを『ぽちっ』。
あれ?ビープ音がしない・・・
何か間違えていたりすれば「ビービー」とか鳴るはずなのに。それすらもならない。
リセットボタンが付いているので押してみる。でもうんともすんとも言わない。もう一度リセットボタンを押して、しばらく放っておくことにしました。
30秒程放置したら「ピッ」。あれ!?そんなにかかる?旧PCと大きくスペックが異なるのはCPUとメモリ容量。でも起動はするのでCPUということはない。じゃあ、メモリ容量が2.5倍になったことくらいしか思い当たらない・・・そんなことあるのかな、と思いつつも起動するのでとりあえずそのまま使うことにしました。
OSのインストール
旧PCのWindows10 Proのメディア(USBメモリ)からクリーンインストール。Windows10出始め頃に購入したメディアなので、バージョンが古い。
さっさとWindows 10 May 2021 Update(21H1)をインストールしました。
Windows11に対応できたか?
Windows11が稼働するPCとして作った訳ですから、チェックツールにPassすることをまずは確かめたい。
TPM
早速WhyNotWin11をインストールして起動。旧PCでバツが付いていた『CPU互換性』は”対応CPUリストに存在”になりました。
しかし、問題の『TPMバージョン』はバツのまま。
他のサイトでBIOS(UEFI)の設定が既定ではDisableになっていることが多いと書いてあったことを思い出しました。
ググって調べた結果、Intelの場合は『Platform Trust Technology』略してPTTという項目であることがわかりました。ちなみにAMDの場合はfTPM(確かFirmware TPM)らしいです。
再起動してDeleteキーを連打。BIOS画面に入りました。
[Settings]⇒[Miscellaneous]と進めると『Intel Platform Trust Technology(PTT)』がありますので、これを“Enabled”に変更し、『Save & Exit Setup』で終了します。
トラブル発生
TPMバージョンの問題もこれでクリアだ!と思って再度WhyNotWin11を起動しました。
ところが、『TPMバージョン』の項目にはバツが付いたまま・・・・
再度BIOS設定画面でPTTの設定値を見ると“Disabled”に戻っています。
何か手違いがあったのだと思い、再度Enabledに設定して『Save&Exit』。
WhyNotWin11を起動。ところがまたまたバツに。もう一度BIOSの設定を確認しましたが、Disabledに戻っています・・・
一日中悩む・・
その後は色々やってみました。何度もEnabledに設定⇒WhyNotWin11で確認したり、Intelのホームページをチェックしたり、GIGABYTEのホームページをチェックしたり・・
本当に一日中悩みました。
後はBIOSくらいしか疑えない・・・。
この時のBIOSのバージョンは、2021年9月現在で最新のF21にしていました。
一日中悩んでもわからなかったので、BIOSを疑うことくらいしか思い当たらない状態でしたので、思い切ってひとつ前のBIOS(バージョンF5b)に戻してみようと思いました。バージョンF21の修正内容の説明で第11世代CPU対応etc.となっていました。私のCPUは第10世代だし、戻しても大丈夫かと。
問題解決!
早速F5bに戻してPTTをEnabledにしてWindowsを起動。WhyNotWin11を起動。

めでたくすべてクリアしました。
電源を入れてからビープ音が出るまでの時間も1~2秒と、私の思う『普通』になりました。
後日・・・Microsoftのチェックツールが公開されていたので実行しました。

これでWindows11のリリースを待つばかりになりました。めでたし。